【ゲーム感想】月姫リメイク

時計アイコン公開日:2021/09/10
時計アイコン更新日:2021/09/11

月姫 - A piece of blue glass moon -

http://typemoon.com/products/tsukihime/

Fateシリーズ等でおなじみのTYPE-MOONが同人サークル時代に制作したビジュアルノベル。
いわゆるノベルゲーはやってこなかったのと、「月姫」という名前も聞いたことはなかったのですが、
Fateのアニメは大好きなのでプレイしてみました。


ネタバレ含みます

めっっっっちゃおもしろかった!!

この一言が全てです。
絵・音楽・ストーリー・キャラクター、どれもが最高でした。
ここまで自分にストライクな作品に出会えて、とても嬉しいです。


ストーリー

公式HPなどの情報を一切見ずに購入、プレイしたので、
どんなストーリーなのか全く知らないまま進めていました。
序盤の各キャラの自己紹介パートが結構長かったのですが、不穏な雰囲気を醸しつつも日常的な話だったので、
アルクェイド登場のシーンは正直ぶったまげました。
17分割のシーン、イラストのリアルすぎて声が漏れましたね。あれは心構えしてないとビビる。

ストーリーを進めていると選択肢が出てくるのですが、これがまた絶妙なんですよね。
選択肢によっては即バッドエンドになるものが用意されていて、選ぶ段階で妙な緊張感があります。
初回は「自分だったら...」と考えて選択していましたが、外した時のショックといったら。
バッドエンドにもちゃんとシナリオ・イラストが用意されているので、途中までは正解ルートだと思っちゃうんですよ...。
なぜバッドエンドになったのか理解できないケースも中にはあり、
「教えてシエル先生!」という振り返りヒントコーナーが無いと詰んでいたかもしれません(笑)。

今作は、「アルクェイド」「シエル」の2ルートしか収録されていません。
しかし、それでもボリュームが足りないなんてことはなかったです。
というのも、2ヒロインのシナリオが全く違ったからなんですよね。
てっきり『同じ時系列の物語を違う側面から体験する』類のものだと思っていたんですが、
途中からシナリオが全然別物になって、終始ハラハラしたストーリーでした。

ヒロイン

最初はアルクェイドルートしか選べないこともあって、半ば必然的にアルクェイドに惹かれていきます。
喜怒哀楽がハッキリしていて、表情がコロコロ変わるので見ているだけでも楽しいかったですね。
主人公の志貴に感情をストレートにぶつけてくるシーンが多く、プレイ中に何度悶絶したことでしょうか。
可愛くて・カッコよくて、ん?もうアルクェイド以外のルートなくても問題なくない?という気持ちにされられました。

アルクェイドルートを終えて放心状態でしたが、アルバムを埋めるために渋々「シエル(先輩)ルート」をプレイしました。
それくらい、最初はあまり惹かれていなかったのですが、
シエルルートのOPが流れる頃には「先輩好き!」という感情が芽生えていました。  
癒し系先輩キャラというポジションだと思っていたのですが、
シエル先輩の信条やこれまでの経緯を知っていくにつれ、アルクェイドと肩を並べる正統派ヒロインであることに気づきます。
主人公・志貴と対決するシーンが物語の終盤で出てきますが、あれは泣きます。。。

その他キャラ

全員について感想書くとキリがないので、秋葉と志貴について。

「志貴、お前ちゃんと秋葉さまの言うこと聞け!」

作中で何回こう思ったことでしょうか。
名家の当主である妹の秋葉さま、自堕落な兄に対して厳しく門限やルールを設定してくるのですが、
志貴がそれを全然守らないんですよ。
最初は暗くなる前に帰宅、とか言われて可哀想だなと思ったりしたんですが、
兄のことを心配してくれているのが画面越しの自分にも伝わってきて、
秋葉が不憫になってしまうこともしばしば。
体調不良が続いてるから安静に、と言われてもアルクェイドと夜な夜な歩き回ってるし。。
そんなこんなでアルクェイドルートをプレイ中「次は秋葉ルートやるぞ!」と思っていたら、
今回は未収録としって打ちひしがれたのはいい思い出です。

あと、アルクェイドは志貴にストレートに思いをぶつけてくるのに対し、
志貴は心の中で気持ちを反芻するだけのシーンが多いんですよね。
と思ったらシエル先輩に対してはグイグイ攻めているので、掴めないけど魅力的なキャラだなあと思いました。

そして、声優さんがキャラにマッチしててすごかったです。全員。

イラスト・背景

PVでもわかる通り、背景とキャラが素晴らしい仕上がりなのは、言うまでもありません。
衝撃だったのは、キャラの立ち絵が1ページごとに、一言ごとに切り替わることです。
「文章を追うのがメインで、説明程度にキャラと背景がある」というのがノベルゲームの勝手な印象だったのですが、
このゲーム、イラストがパラパラと切り替わるんですよね。
これは制作時間長くなるわ、、と思うと同時に、クオリティの高さに感動しました。

音楽・映像

OPの映像はufotable、主題歌・挿入歌はReonaさんということで、最高の布陣ですね。
公式Youtubeで公開されていて、何度も手軽に見返すことができます(ゲーム内からでも可能です)。


映像だけでもちろん最高なのですが、
文章とイラストだけでは補完しきれなかった描写が表現されており、プレイ後に見ると感慨深いものがあります。
アルクェイドの「爪」やヴローヴの「炎の手」、実際にみると迫力がありますし、
シエルルートOPでの先輩の戦闘シーン、最高にかっこいいです。

さいごに

プレイし終えた今、「早く他ルートをプレイしたい」という感情が1週間ほど自分を支配しています。
全エンド回収すると次回作の予告編が見れるのですが、これがヤバいんですよ...(語彙力)。

さて、月姫に登場するキャラクターが登場する2D格闘ゲーム「MELTY BLOOD」が9月末に発売されます。
こちらもリメイクらしいのですが、もちろん買います!